19 あずさ 0216
- 2015/02/16
- 10:46
僕が上に覆い被さると、あずさはベッドから腕を伸ばしてきた。
「来て……」
久しぶりの正常位だ。
これまでアブノーマルな状況での愛撫が多かったから、こうしたごく普通のセックスは、彼女もリラックスするのだろう。
あずさはどこかホッとした表情で、覆いかぶさる僕を迎えてくれる。
このまま首に巻きつけた腕をキュッと引き寄せて、そのまま自分の胸に僕の頭部を掻き抱きたいようだった。愛欲に満ちた表情がそれを物語っている。
だが、僕はそうさせなかった。
伸ばした彼女の手に、あるものを押し当てる。
見上げるあずさの顔が、怪訝そうに歪んだ。
「何ですか、これ?」
「見てのとおり、ビデオカメラだよ?」
「それはわかるんですけど、どうしてこれを私に……?」
彼女が首を傾げるのも無理はない。
僕はいわゆるハメ撮りマニアとは違って、行為の最中のあずさをカメラに収めることはあまりなかった。
彼女が持っているカメラをいったん取り上げ、逆向きにして再び渡す。
自分のほうに向けられた巨大な単眼レンズに、美しい女子大生は再び首を捻る。
「これから僕がいいと言うまで、それを自分に向け続けて。絶対に手から離しちゃダメだよ」
「自分を撮るんですか……? どうして?」
何故だろう。僕は自分の心情がうまく表現できなかった。
強いていえば、いまの彼女の姿を残しておきたくなったのかもしれない。
先日、一人きりで勇気を振り絞ってミッションを完遂させてきた彼女に、僕はいままで以上に誇らしげな思いを抱き、同時に強い独占欲を感じた。
ここまで自分を慕ってくれる美人女子大生と過ごしているいまの日常を、改めて記録しておきたくなったのかもしれない。
それは決して好色な意図からではなかった。どちらかといえば、日記や備忘録に近い感覚かもしれない。
21歳の時を生きる彼女の溌剌とした姿を、 僕が彼女を所有していた証として、残しておきたかったのかもしれなかった。
いま思えば、これは予感だったのだろう。いずれ迎えることになるあの結末を、僕は心の何処かで覚悟していたのかもしれない。たとえはっきりとした形ではないにせよ。
ただこのときはまだ、漠然とした理由があれば、それでよかった。
この娘がきれいな裸体を晒して悶える姿を撮りたい──それだけで十分だったのだ。
僕からカメラを渡されたあずさは、その意外な重量に驚いていた。
「結構重いんですね、これ」
それから言われたとおりにレンズを自分の顔に向け、ベッドに仰向けになる。
枕に頭を乗せて腕を上げ、自分の顔の上に器械があることに、戸惑いの苦笑を漏らした。
「やだ、落ちてきたらがつんって顔に当たりそう」
「落ちてこないように、しっかり握っておくんだよ」
そう言って僕は、横たわる全裸のあずさの首から下に覆い被さった。
たぷたぷとした量感のGカップバストを鷲掴みにし、ツンと尖った乳首に舌を伸ばす。
「あん……」
あずさが目を閉じ、甘く喘ぐ。その様子が、彼女が手にしたカメラのモニター画面に映っている。
僕はそのモニターに手を伸ばし、自分僕の位置からその小さな画面が見えるよう、角度を調節した。改めて真っ白な乳房に貪りつく。
ポツポツと乳輪の粒が浮いた先端すべてをがっぽりと咥え、口の中でジュルジュルと音を立てて乳首を転がした。
「はああうぅ」
快楽に負けてガクンと腕の力が抜けそうになり、あずさは慌ててカメラを構え直した。
「ダメですご主人さま、感じ過ぎちゃって力が入りません。顔の上に掲げてるのって、辛いです」
僕はべっとりと唾液まみれにした乳房から、濡れた口を離す。
「そのまま掲げ続けなさい。僕に愛されているときの自分の顔、ちゃんと見たことがないだろう? 後でちゃんと見せてあげるよ」
「でも、でもぉ」
快感による脱力と懸命に戦いながら、あずさは逆向きに構えたカメラで自分の顔を撮り続けた。
彼女が後で見ることになるその録画動画を、僕はいまリアルタイムで小さなフレームの中に確認している。
乳房を舐めしゃぶられているあずさは、これが普段は上品な女子大生かと思うほど顔をとろかせ、頬を真っ赤に染めてはぁはぁと興奮している。
こんな顔を自分で撮らされていて、それを後で見せられるという責めに、このマゾ娘は感じているのだ。
せっかくなので、ムービー撮影をしているときならではの演出も、加えることにした。
「カメラに向かって、いま自分が何をされているか、告白してごらん」
「ええっ、そんな」
「早く、ほら」
見ている小さなモニターの中で、あずさの白い喉が、ごくりと鳴る。
「わ、私はいま、ご主人様におっぱいを舐められて、とても感じています」
レンズを見上げてそう口ばしるあずさは、とても素直で従順な顔をしていた。
僕はふいに、これまでにないほど劣情に駆られている自分に気づいた
はっきり言って、しゃぶりついている目の前の柔らかな乳房よりも、モニターの中に映る彼女のほうにそそられるほどだ。
何気なく始めたこのプレイが、予想以上の楽しみをもらたしてくれている。
僕は体の位置をずらし、両手で乳首をコリコリと弄びながら、みぞおちから下腹部にかけて丹念に舌と唇で愛撫していった。
あずさのお腹はなめらかで艶やかな平原だ。
女性らしいしっとりとした肌が魅惑的なカーブを描き、その内側では内臓の蠕動や心臓の鼓動が、この娘のはちきれんばかりの生命力を奏でている。
可愛らしいくぼみにちろりと舌先を伸ばすと、あずさは「あっ」と短い悲鳴をあげ、掲げたカメラを再び取り落としそうにそうになった。
「お、おへそを舐められはじめました。くすぐったい、すごくくすぐったいです。でもなんだか、もっともっと舐めて欲しいような、不思議な気分です……」
僕はたっぷりと時間をかけ、この娘の少し盛り上がったおへその下や腰の出っ張り、そしてヘアの周囲まで、丁寧に口唇愛撫を続けた。
あずさはそのたびに「ひあっ」とか「はあん!」と甘い声で喘ぎ続けたが、可愛らしい実況中継を途切れさせることはなかった。やめてください、とは一度も言わなかった。
やがて僕は股間に顔を埋めた。目の間のビラ肉を掻き分け、左右に広げた。
何百回見てもため息を誘うサーモンピンクの粘膜が、鼻先数センチの距離で花開く。
「ああ、広げられて見られてます……恥ずかしい……」
くぱぁ、と左右に開かれた立体的な入口の上部で、これも鮮やかなピンク色の淫核が、ピクピクと怯えたように引き攣っている。
僕は入口を広げたまま親指だけをずらし、刺激を待っているそこに指の腹をあてがった。
包皮の上から少し強めに、ぐりぐりとそこをこすってやる。これでも痛くないのだから、女の子の体というものは不思議だ。
「あ、クリちゃんこすられてます……いい……これ、すごくいい……」
あずさの甘く蕩ける声は、僕をさらに丹念なクンニリングスへと誘う。
コリコリとクリトリスを刺激しながら、僕は目の前の入口に舌を伸ばした。
引き攣るほどに舌を伸ばしてもほんのわずかしか挿入できなかったが、それでも僕の舌先は、温かな彼女の蜜壺の中、内側の粘膜をれろれろと舐め、掻き回す。
「はうっ!」
その声とともに、僕の頭の左右にある肉感的な太ももが、びくんと痙攣した。
「ああ、舐められてます。穴の内側舐められてる……もうダメ、私、蕩けちゃいます……」
それから延々と、おそらく三十分以上、僕は穴の中を舐めつつ、同時にクリを指で嬲っていた。
あずさは「ダメ……もう力が抜けちゃう……」とうわ言のようにつぶやきながら、何度も顔の上のカメラを取り落としそうになり、そのたびに持ち替えては、レンズに自分の顔を映し続けていた。
女の中心を絶え間なく愛撫され、官能に蕩けた淫靡な顔を。
僕はいったん秘肉の合わせから舌を抜き、縦割れの上端でヒクついている淫核の包皮を剥いた。
露わになったピンク色の肉真珠に舌を伸ばし、舌先でれろれろとそれを舐めあげる。
喘ぎ声のトーンが変わった。
「あああ、それ、それ気持ちいいっ。ダメ、身体がバラバラになっちゃう……」
「ほら、何をされてるかカメラに向かって言わないと」
股間に顔を埋めている僕には、あずさがいまどんな表情をしているかはわからない。
だが、女性が一生のうちに見せる顔の中でも、いまがいちばん幸福なはずだ。
「ああ、舌がクリに……い、いま、クリちゃんがれろれろ舐められてます……」
れろれろ、れろ。
「ああ、ダメ、蕩ける……天国にいっちゃう……」
あずさは掲げたカメラに向かって喘ぎ続ける。
少しだけ頭をもたげて見上げた彼女は、幸福を運ぶ天使のような顔をしていた。この世の幸せを一人で体現しているかのようだ。
やがて長い舌での愛撫を終え、僕はうつ伏せになっていたベッドから体を起こした。
「あずさちゃんのいちばん良い顔を映像に残そうね。そのままカメラを持ってるんだよ」
そう言うと僕は、正常位の体勢であずさに挿入した。
火照っていた女体はやすやすと僕を受け入れ、美人女子大生は歓喜に喘ぐ。
「ああっ、入ってきました。いま私の奥までずぶずぶきてます」
「気持ちいい?」
「うれしい。オマ×コに入れてもらうの、うれしいぃっ!」
なんて愛しいんだろう、この娘は。
絶対に離さないからね、あずさ。僕は思った。君は僕のものだ。
(20へ続く)